蕎麦屋現地調査−番外編  (2007.3)

山菜料理・手打そば わらべ                場所:三次市甲奴町小童2584−1

 

 この日は甲奴の「品の滝」の撮影。
普段ならコンビニで昼食を調達しておいてから山に入るのだが、上下の街から見かけた「わらべ」の看板に惹かれ、久しぶりに少し早めの昼食をこの店でとることにした。
場所は住所のリンク先を見てもらえればよいが、国道432号上下の駅前を庄原方面に進み甲奴別れの信号を左折。このあたりから注意していると「わらべ」の看板が道路脇に出ているので、その指示に従って進めばよい。
 以前はこんなに場所を知らせる看板はなかったので初めての時は行きにくく、田舎のおばちゃんが手作りで作った蕎麦や料理が食べられる隠れた店というイメージが強かったのだが、これだけ宣伝されるとなんかありがたみが無くなって来た気がするのは我儘というもんか・・・

店の入口の看板

そもそも地元の住民組織が村おこしで作ったお店というイメージ。
明治初期の旧家を町から譲り受け改造したという店の中にはいろんな郷土品や農具がそのまま置いてある。今回僕はその日の店の一番客だったのでゆっくり中を見せていただいたが、畳の部屋には振袖や古い雛人形が置いてあって地元の伝統を感じさせる。旧家でも格式の高いお金持ちの家だったのかもしれない。

店の中には蕎麦打ち場があり、ちょうどお姉さんが蕎麦を打っているところだった。蕎麦は打ちたてに限る!
囲炉裏には既に鍋がかかっていて良い感じでシシ鍋が出来上がっていた。
 
いつもの様にざるそばを注文したのだが、ここのお母さんにそのシシ鍋を勧められ、美味しそうなのでついそちらも頼んでしまった。
これがなかなか美味
肉の脂が出ているがあっさりしていて田舎の味だ。肉も柔らかい。これが昼時になるともう少し煮込まれてさらに美味しくなりそうだ
あっという間にいただいてしまったが、あまり食べると山を歩けなくなるので御代わりは辛抱。

そうするうちに蕎麦が運ばれてきた。
 この蕎麦、見た目が比較的白く、蕎麦の甘皮もほとんど含まれていないようだ。太さは平均的。
食べてみると麺にコシと粘りがあって喉越しも良い。つゆもほど良い辛さでとてもバランス良く出来た美味しい蕎麦だった。そうとう勉強されてるとお見受けする。
ただし色を見ればわかるように打ちたてにしては蕎麦独特の香りは少ない。どちらかというと洗練された都会風の味で、田舎蕎麦をイメージしてこの店にくると肩透かしをくらうかもしれない。
このへんは世羅の夢想庵とは蕎麦の方向性が異なる。
蕎麦湯は器の大きさにビックリ。デザインは蕎麦のものと合わせているのだそうだ。
残念ながら蕎麦湯はサラサラで僕の好きなポタージュ系ではなかった。

右のおかあさんが店主の沢口さん。
快く写真を撮らせていただいた。
とても快活な田舎のお母さんという感じ。
いろいろ話をお聞きしたが、今度福山の沖野上町に「わらべ」としてお惣菜屋さんを出すのだそうだ。
場所はパディントンの斜め向かい側。
田舎の味を福山に届けられるとのこと
福山市民にとってはこの田舎の味を味わえるようになるということは嬉しいことだ。
ただ僕の感覚としては、集客の為に看板が増えたり新しく惣菜屋をはじめたりというのは、ビジネスとしての部分なので、(村おこしにはつながるのかも知れないが)わらべの良さが徐々に損なわれていっているのではないかという心配をするのは、気の回しすぎなのだろうか・・・・
真面目に考えると店を出すための投資の回収もしなければいけないだろうし、商売気抜きというわけには行かないのだろう。しかし、甲奴のわらべは行けば日本の故郷を感じ、行って食事をするだけでなんか癒されるという場所。味も美味いがそういった部分が一般に受けているというのもあるだろう。
世羅の夢想庵の頁で実は洗練された営業をしている店という印象だと書いたが、わらべの場合は出来れば田舎風レストランではなくあくまで田舎の民家であって、そこにお邪魔しているという感覚を我々に持たせ続けて欲しい。
おかあさんにはいつまでも田舎の元気な日本のお母さんでいてもらいたいというのが正直な感想だった。
  

営業時間   11:00〜19:00
定休日     無し
TEL      0847-67-3800
URL      http://prom-hiroshima.com/hps/etc/warabe/index.htm


    

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送