フレンチ現地調査 (2015.1)

unjour(アンジュール)            場所:広島県福山市引野町北2丁目18番1号
                                                 п@084-959-4621


 


情報誌を読んで高屋団地に新しくフレンチレストランが出来たことを知り、ランチを食べに行ってみることにした。
場所は広大付属の前周辺の団地の中。
「旬彩の隠れ家フレンチ」と銘打つだけあって、店の外観も上の写真のように洒落た住居にも似た感じで大きな看板も無いので、団地の風景に完全に溶け込んでいる。
場所がなかなかわかり難いので、しっかり地図を確認して車で行ったほうがいいだろうと思う。
駐車場は店の前にあるので心配する必要は無い。

店の中に入ると高い天井にお洒落なインテリア。そこにテーブルがゆったり置いてあり、上等なお宅のリビングにいる様な感じ。席は全部で18席。ただしこの日は我々以外の客は無し。
そして全てのテーブルにはナイフ・フォークが綺麗に並べられている。

 


基本的にこのお店はコース料理のみだと思ったらよい。
したがってこの店で食事をするには予め電話予約しておくのが妥当だ。
このときは電話で「旬彩虹色のプティコース(2500円)」を予約した

ランチのメニューは7品のコースで2500円、10品のコースで5000円(要予約)。この2種だけ
 



座ったところでアレルギーなどの苦手なものは無いかどうかを聞かれたので、そういったことにも対応してもらえるようだ。以前ミロワールで特にありませんと答えたら、予想外のハトが出てきて食べられなかったことがあったが、こういったことは予めちゃんと話しておいたほうが良い。

尚、ワインについてはフランスワインを中心に約35種が用意されている。(ドリンクリスト)


さて、その2500円のコースの当日の内容。
まずはウェルカムドリンクが運ばれてくる。
左上にあるコースターらしきものもの上におくのかと思ったらそうではなく、大きなお皿の上に置かれた。


・ウェウカムドリンク
白ワイン(アルコールを飛ばしたもの)とキンカンのジュース
  
この大きなお皿だがどれも似ているようで、良く見ると各席全ての皿の模様が違う。


・アミューズ1
 ラム酒とヘーゼルナッツのブラマンジェ、グリーンレーズンと自家製イタリアンパセリと共に
 


・アミューズ2 (たぶんこれが開店サービス品)
 ベーコン・数の子・赤ワイン煮黒豆のマリアージュ、フォンドヴォライユ(鶏)と昆布のジュレ
  


・オードブル
 人参のムース、スモークサーモン乗せ ブルーベリーソース
  
大きなお皿が下げられ、なんと今度は鏡のお皿。持つと指紋が付きそうだ

ここまでどれもこれまで食べたことの無いような味だ。
薄味で上品な味わい。どれも素材そのものの味を大切にしてある。
バターとかクリームといったフランス料理で度々感じる、ともすればしつこく思えるような感覚は全くない
大人の味といったところか


・スープ
 赤かぶとお米のポタージュ
  
スープは斜めになった器に入っている。
こちらも素材の味をうまく使ってあり美味しい。
甘さからさなどはほとんど感じさせない。

・自家製パン
 
コースターのように見えたものはパンを置くものだった。
このパンは自家製で、中はフワフワ外はパリパリ。噛んでいくと甘くなる。
もちろんお代わり可能


・メイン (肉料理もしくは魚料理のいずれか)

A:肉料理
 牛ホホ肉の赤ワイン煮込み、菜の花ソース、季節の野菜を添えて
  
とろける美味しさ。タンシチューよりも柔らかい肉。非常に美味しい。
温野菜が甘めのドレッシングで女性好み。

B:魚料理
 鯛のバロティーヌと天使の海老のソテー ブールブランソース、季節の野菜を添えて
  
これはサーモンとキノコを鯛で包んであり、食べていくと中で違う味が味わえるようになっている。手が込んでます。
ソースがまたマッチしている。海老は半生でプリプリ。こちらもとても美味しい。
濃い味はひとつも無く野菜のドレッシングが一番濃いと思えるくらい


・デセール(デザート)
 チョコレートと黒胡椒のカラフルケーキ、フランボワーズマカロン、金柑のあま煮
  
(こちらが開店記念サービスという言い方をされたようにも思うのだけど、デザートはパンフに書いてあるので、アミューズの方が一品多かったのだと思う)
デザートを「デセール」という言い方をしているのも珍しい。そのくらいフレンチにこだわっているということか。
このカラフルケーキは見たらわかるようにとても手が込んでいる。
チョコレートケーキに隠し味程度の黒胡椒。甘いケーキに酸っぱいフランボワーズと金柑の組み合わせで、飽きずに楽しく頂けた。

・カフェ(コーヒーもしくは紅茶)
  
紅茶のソーサとカップは楕円形


全体を通して、料理は手が込んでる感が半端なく、作り手のこだわりを感じる。
そしてそれはインテリアについてもそうで、器へのこだわりは特に印象に残った。


このお店、隠れ家的高級フレンチといったところだろう
価格についても7品のコースで2500円(税込)は納得できるもので、ディナーもこの2500円のコースは食べることが出来る。
ヴェルデュのランチが7品で3996円〜、ミロワールが5品で2754円〜、メゾンドシェフが5品で2808円だから、そう思うと割安なフレンチということが出来そうだ。

尚、夜の方は5000円10品のコースが基本となり、7500円、10000円のコースもある。

帰りにはシェフと奥様でお見送り
はいそうです、シェフの血液型をズバリ当てたのは私たちです(汗)


またやって来たい店がひとつ増えた。


2015.8 
久しぶりにアンジュールへ、今回はディナーを食べに行った。

当日電話で予約をしたところ、コースのみで、「本日は2500円/5000円/7500円の3つのコースが選べます」ということだったので、今回は基本の5000円のコースをオーダー。
この5000円のコース名は「旬彩十色のフルコース」という名になっていて、7500円のコースはこれに鴨肉とフォアグラの一皿が追加されるということらしい。
HPには2500円のコースの記載は無いが、電話予約時には2500円もOKということだったので、そういった対応も可能なようだ。

奥のテープルに通された。
前回と同じ様に個別のお皿が置いてある
 
ランチの時と違うのは、ナイフとフォークとデザートスプーンが各々1つ増えていることかな
これだけ並んでいるとなんかそれだけで豪華な気持ちになってきた



さて内容は

1.梅のウェルカムドリンク
 

2.トマトとパッションフルーツの泡仕立て、トマトとカシスのシャーベット、セージの花を添えて
 

3.スイカのジュレとイタリアンパセリのグラニテ、パイとスモークサーモンと共に
 

4.花オクラと夏野菜・魚介のマリネ
 

5.トマトとお米のポタージュ
 

6.自家製パン
 

7.昆布〆めした鯛のポワレと天使の海老の軽いソテー、花ズッキーニのフリットと共に
 

8.白ワインとライチのソルベ
 

9.フランス産鴨胸肉と千葉県産柏幻霜豚(ゲンソウポーク)のロースト、マデラソース
 

10.ラム酒のブラマンジェ・青リンゴのゼリーと泡仕立ての3層ヴェリーヌ、シフォンケーキとマンゴーマカロン
 

11.コーヒー(紅茶)
 


この日は平日ということもあって客も少なく、応対はテキパキで良く気がつく
高級なレストランでは食事を引くタイミング、出すタイミングが結構重要だけど、お酒を飲まないハイペースでの食事でも間延びすることなく、かといって早すぎるわけでもなくいいタイミングで食事が出てきた。

食事自体はランチの時と同じ、フレンチといいながら決して濃いソースではなく、素材の味を前面に出してくるもので、目で楽しませるというのと相まって、日本食の会席と通じる感じさえするもの。
こういったフレンチはある程度フレンチ慣れした大人の人にこそオススメしたい気がする。
この日はたまたま5日前にパリのミシュラン一つ星レストランで食事をしたちょうど後だったのだが、こちらの食事の方がずっと美味しくいただけた。

日本人には本場のものより日本のフレンチやイタリアンの方があっているというのは自分の正直な感想だ。量的にも決して多くなくて、苦しくなるということも無い。
このお店、腹いっぱい食べたいという人には不向きかもしれないけど、素材を美味しく楽しんで食べたいという人にこそオススメしたいフレンチレストランだ。



帰り際にどういったペースでメニューが変るんですかと聞いたら、「だいたい月に二回ですが、前に来られたお客様には違うものを出すようにしています」とのこと
そして私のこともはっきり覚えてくれていたそうだ。正味7ヶ月ぶりだというのに驚いた。

こういったことがあると、また予約したくなるのも人情かも


2015.11 
3ヶ月ぶりに今回は連れが僕の誕生祝をしてくれるということでアンジュールへ行った。

今回も基本の5000円のコースでケーキ付きの500円分がプラス。

ホットりんごのノンアルコールウェルカムドリンク
白ワインとジンジャーのジュレ りんごのコンポートと自家製イタリアンパセリ・セージの花添え
かぶの葉リゾット
サーモン・鶏・野菜のラタトゥイユ仕立て、カレー風味のブールブランソースとビーツのソース
さつまいもと豆乳のポタージュスープ
パン
金目鯛のポッシェ(スープ仕立て)、ごぼうと人参葉と共に
グレープフルーツとジンジャーのソルベ
フランス産鴨のローストマデラソース
誕生日ケーキ
コーヒー


食事は予約を入れていたことを受け、前回訪れた時と同じものが出てこないように配慮してある。
しかし基本的なコンセプトは変らず。
素材の味を前面に出してくるもので、フレンチとしてはしつこくなくてあっさりととても美味しく頂いた。

ケーキはホールケーキだったので、ひょっとしてこれを二人で食べるのかと思ったが、一旦引いた後に1/4にカットされたものが出てきた。うーんのこりの1/2はどうなるんだろうとちょっと考えてしまったが、追加の価格を考えたら妥当な線だし、全部食べろといわれたらせっかくの上品さと気分が損なわれそうだ。

贅沢な誕生日ディナーだったかも

営業時間  ランチ11:30〜14:00(L.O.)、ディナー18:00〜21:00(L.O.)
定休日    火曜日

http://unjour-s.jp/


    

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