たどりついた山用の軽量三脚はこれ 試行錯誤の末の三脚論 2019.12
そもそも三脚というものは、安定性を考えると大きくて重い方が良いに決まっている。
でも私の場合、メインである滝撮影は山歩きとセットになることが多く、目的地に至るまでには場合によればヤブコギ、沢登り、岩登り、ザイルによる降下などを伴うこともある。
さらに夜の撮影では三脚二本を必要とする場合もある。
危険回避も含め身体への負担は極力少なくしたいので、少しでも小さくて軽くて、それでいて安定した三脚を利用したい。
そういった滝巡り・山登りを続けていく中で、私が試行錯誤の末にたどり着いた最適な三脚をご紹介。
→
いきなり結論へ飛ぶ
まずはこれまでの経緯から・・・
私の最初の三脚はカメラ屋の店員さんの勧められるままの、ベルボンのN545相当である
ハクバ HG-504MXだった。
HG-504MX
25mm4段のカーボン三脚で3Way雲台であるPH-G40が付いたもの。
重量は1900g。
耐荷重3kg。
それにレグポシェットを追加で買って、それを肩に担いで山に登った。
当時のカメラはEOSkissデジタルN。
当初はそれでなにも問題もなく気にもしていなかった。
厳しい場所にあまり行かなかったからだった。
ところが行く山が深く厳しくなってくると、その内にレグポシェットで三脚を肩に担ぐことが負担になってくる。
自然と三脚はリュックに固定するようになり、重さも気になるようになってきた。
そこで購入したのが、
Slik スプリントPRO 3Way だった
スプリントPRO 3Way
アルミ製の20mm4段で
重量は僅か1100g。
最大搭載質量2kg。
スローシャッターで滝を撮影しても、特に問題は感じたことはなかった。
このスプリントPRO3wayを利用していた時期はとても長く続くことになる。
この三脚は現在(2019年)も型式を3型に変えて販売されているが、とても良い三脚だと思う。
重いレンズを使用するときは、なるべく一番下の細い脚は延ばさない。ミラーショックが起こるようなシャッタースピードでは使用しないというのが使うコツだった
しかし、使用カメラがEOSkissからEOS6DおよびEOS70Dとなり、さらに夜の撮影などで使うレンズが徐々に重くなっていって、結局この三脚では長時間露光に不安を感じるようになってくる。
そこで1ランク上の、
VELBON シェルパ445を購入
シェルパ445
アルミ製の23mm4段の3way雲台付きで
重量は1430g。
推奨積載質量2kg。(脚最大荷重4kg)
ところがこの三脚、
別ページで紹介したように、スプリントPROと安定感が変わらない
それでこの三脚はすぐに手放すことになった。
アルミ製の三脚はどうも制振性に劣る傾向にある。
次に購入した三脚が
SLIK カーボンスプリント634FA
カーボンスプリント634FA
カーボン製の22mm4段。自由雲台付き。
重量は1190g。
最大搭載重量3kg。
この三脚は安定度においては25mmカーボン三脚とほぼ同じで、アルミ製の23mmと比較すると、とても制振性に優れている。
EOS70DにEF70-200mmF4を付けた状態での使用や広角レンズでの長時間露光でもまず問題ない。
今回雲台が3way雲台から自由雲台に変わった直接原因はカーボンスプリントに3way雲台の設定が無かったからなのだけれど、この三脚に付属の
SBH-280BKNという雲台は使ってみるととても操作しやすくて安定感も高かった。
さらに自由雲台は歩行中にパン棒が木の枝に引っかかったりしないので、そっちのメリットも感じて、以降はすべて自由雲台の三脚を選ぶことになる。
尚、この三脚はとても良いので現在も使用しているのだけれど、あるときカメラを固定するネジ部を締め付けすぎて破損してしまったために、それ以降は同じサイズでクイックシュー付きの
SBH-280E BK(最大搭載荷重5kg)という雲台に交換して現在まで使用している。
SBH-280E BK
この組み合わせはEOS70Dを持って山へ行くときのベストな組み合わせとなった。
※ 2020年1月現在ではSLIKからこの組み合わせのセットは販売されておらず、
SLIK ライトカーボン E64
を購入した後に雲台をSBH-280Eに交換するしか手に入れる方法が無い。
新たな問題
このカーボンスプリント634FAは山用の三脚としてとても良いのだけれど、リュックよりも縮長が長いために脚が上にはみ出してしまうということが気になってきた。
実はリュックに三脚を固定する際は流行りのセンター付けにはしない。これはセンターに取り付けるとリュックの重心が身体から離れてしまい後ろに引っ張られることから前かがみになってしまい、歩行時の負担が大きくなることによる。
以前、大杉谷を歩くときに三脚をセンター付けにしたために非常に疲れたという記憶がある。
重量の左右バランスは撮影機材や飲料等の配置でとることが現実的には望ましい。
(さらには夜に撮影を行う際などは、撮影枚数を増やすためにカメラ二台と共に三脚二本をリュックにつけて持ち歩くこともあるが、逆に二本であるため左右バランスは取りやすくなる)
従って、三脚は(背中の近くに取付けられる)リュック両サイドのポケットに脚を入れて固定することになるわけだけれど、そうすると今度は三脚がリュックから上にはみ出てしまい、倒木をくぐったりヤブコギをするときに枝やツルがその三脚の出っ張った部分に引っかかってしまうことが度々起こってしまう。
運が悪いと三脚のせいで前になかなか進めないなんてことがあるのだ。
というわけで、こんどは縮長が短い三脚が欲しくなった。
縮長はリュックのサイズにもよるが最低でも480mm未満、出来れば400m程度のものが理想となる。
尚、三脚の伸縮はレバー式ではなくナット式の方が枝やツルに引っかかる恐れが少ないし、リュックに取付ける際に邪魔にならないのでベターだ。
またこの頃、カメラが一眼レフからミラーレスに代わるという変革があった。
使用する機材はEOS6DからEOSRへ、そして昼間に山へ行く際のカメラは主にEOS70DからEOSM6となり、レフ機を使用する機会が激減することによって、撮影する際のミラーショックを考える必要が無くなった。
EOS R
EOS M6
ミラーレスカメラならもしかするとカーボンスプリント634FAまで必要ないかもしれない。
そうなると、もう少しプアで軽い三脚でも山での撮影に耐えられる可能性がある。
縮長を第一に考えて、こんどは雲台反転式の三脚を検討することになった。
そこで購入したのが
SLIK エアリーL100
エアリーL100
SBH-100DQA
アルミ製の20mm4段の反転式の三脚。
重量は980gで
縮長は417mm。
SLIKのホームページではミラーレスで標準レンズなら使用可、
最大搭載重量1.5kg(推奨積載質量ではない)ということになっている。
脚部分はスプリントPRO3wayとほぼ同じ。
しかし実際にモノを見てみるとこの
SBH-100 DQAという雲台とクイックシューは最大搭載重量1.5kgという割にはあまりに貧弱だった。
試しにEOSRにEF16-35mmF4LISという広角レンズを付けてみたところ、いくらクイックシューを締め付けてみても縦撮り(左に倒して)にするとコルク部分がレンズの重みに負けて緩んでしまい、逆に右に倒して使用すると今度はコルクが捩れてしまった。
そこでヨドバシカメラの店員さんに相談したところ、L型ブラケットを使用するか、もしくは1ランク上の
SBH-180 DSに付け替えるのが良いというアドバイス。この雲台なら反転する際に邪魔にならない
SBH-180 DSという雲台は
最大搭載重量3kgとなっているものの、コルク面自体の面積はSBH-100DQAとほぼ変わらないのでとても不安ではあるが、3kgという数字を信用して思い切って買ってみることにする。
もしEOSRが無理ならEOSM6専用になっても構わないと割り切った。また、この雲台はアルカスイス互換型なので、同じくアルカスイス互換型のL型ブラケットを持っておけば、取付の手間は僅かだし問題はないだろう。
アルカスイス型というのはクイックシューを片側からネジで回して面で押さえつける方法なので、レバー式のように緩んでしまうことが無く安定性も高い。一方で締め付ける手間は2-3秒多くかかるのが欠点ではある。
SBH-180 DS
AS互換L型ブラケット
雲台が届き、早速EOSR+EF16-35で縦撮りのテストをしてみる。
しかし想像していた通りクイックシューの面積が小さいために、縦撮り時にシューを左側に倒すと簡単にカメラがお辞儀してしまった。
一方、EOSM6+EFM55-200やEFM11-20なら軽いのでそんなことは無く、お辞儀なんかしない。大丈夫だ。
どうしてもEOSRで縦撮りの時はL型ブラケットを使用すればよい。
そう思って念のためにEOSM6にキットレンズであるEFM55-200を取り付けて、通常の横向きのままでのテストを実施。
最近のカメラは撮影時に被写体をモニターで10倍まで拡大することが出来るので、それを見ながら揺れを確認する。
三脚使用時はリモコンを取付けるのが面倒なので、普段2秒セルフタイマーにして撮影するのだが、なんとカメラから手を放した後に2秒経過してもまだ揺れが収まらない。
縦撮りでもないのに、
カメラから手を放してから完全に揺れが収まるのにおよそ6秒もかかってしまった。
なんだこりゃ!役に立たないじゃないか。毎回10秒セルフで撮影しろというのか
結局のところ、このエアリーL100という三脚はAPS-Cミラーレスカメラでも望遠レンズでの撮影は無理だという判断となった。
※ ただし、一番下の脚は延ばさず、エレベーターも使用しないのであればなんとか可能かも
アルミ製の三脚ではやはり振動を収める能力が不足しているようだ。
というわけでこの三脚も手放すことになる。
(振り返ってみると、同じサイズの脚を持つスプリントPROも望遠レンズは無理だったということになるだろうか)
さて、スリックにはエアリーカーボン644という22mm径のカーボンの反転式三脚があるのだけれど、その雲台が前述のSBH-180DSとなっているので残念ながら選択対象外となる。仮に雲台をサイズの大きいものと交換しても今度は反転が効かなくなってしまう。
次に購入した三脚が
VELBON UTC-53UAS
実は
これが現在のところベストだと思える三脚だ。
UTC-53UAS
QHD-S5AS
カーボン製26mmウルトラロック式5段。
1330g。
推奨積載質量3.5kg(脚最大耐荷重は12kg)。
縮長は僅か350mm。
とてもコンパクトで、縮長350mmというのはちょっと大きめのバッグにさえ入るサイズ。
これまでの反省を生かし、カーボン製の一番小さな反転式三脚で雲台の有効面積の大きいものとなると、まずはこれだった。
この雲台
QHD-S5ASはクイックシューの縦横サイズがSHB-180DSの2倍。またアルカスイス互換型なので、前に購入したSHB-180DSのクイックシューやL型ブラケットが無駄にならない。
三脚のボディーは鉄やアルミではなく
マグネシウム。少々お高くてさらに重量も350gも重くなってしまったが、やむを得ない。
尚この三脚、脚の径は26mmということになっているが、ウルトラロック式の5段なので一番下の細い脚は11mmとカーボンスプリント634FAよりもやや細い。
初めて使用するウルトラロックは脚の伸縮はとても簡単で素早くできて良いのだけれど、5段でのブレがどうなのか少し心配だ。
早速、EOSM6にEFM55-200を付けてブレの確認。
カメラから手を放してから1秒程度で揺れは終息した。さすがにカーボンの三脚!
そしてEOSRにEF16-35mmF4LISを付けての縦撮りもクイックシューのサイズが大きいのでお辞儀せず問題なし。
さらにEOSRに三脚座付きのEF400mmF5.6LとEF1.4Xを付けてみても
揺れは2秒未満。
さらにさらにEOSRにEF70-200mmF4LISを三脚座なしで付けてみても揺れは2秒未満!
別に自分の持っている32mm径3.6kgのカーボン三脚でも揺れが収まるのに1秒程度はかかるので、この実力はたいしたもんだと思う。
この細い脚で制振性がこれほどあるとは・・・カーボンとアルミの材質の違いを再認識することになった。
※ 上記はセンターポール(エレベーター)を一番下に降ろした場合なので注意。望遠レンズでセンターポールを伸ばしたままだと止まるまで2秒以上かかる
※ 自由雲台のボール径の大きさはサイズが大きい方が縦撮りの際に有利。QHD-S5ASクラスのボール径(約28mm)でEF70-200F4クラスのレンズを付けて縦撮りすると、重みでボール自体が回転しお辞儀する危険があるので、そういった場合は三脚座もしくはL型ブラケットが必要。L型ブラケットや三脚座を使用したくない人はさらにボール径の大きな雲台に交換する必要がある。
そしてこれに付属するQHD-S5ASという雲台だが、
推奨積載質量が4kg。
先述のアルカスイス互換型なので、SBH-180 DSの小さなクイックシューやL型ブラケットもそのまま取り付けることが出来る。
M6とRのクイックシューを付けっぱなしにできるというのはとてもありがたい。
尚、全高についてはEV無しの状態で1292mmとカーボンスプリント634FA改と比べ96mm下がってしまった。
全高はできるだけ高く出来る方が良いし、EV無しで1400mmまで上がれば本当は理想的なのだが、個人的には1300mmくらいまでなら我慢できると考えた。
※ もしもこれが我慢できないのであれば、後述のマンフロットのトラベル三脚の中から4段のbefreeGT
MKBFRTC4GT-BH (EV無し全高1380mm、イタリア製)、もしくは5段のElementトラベル三脚 MKELEB5CF-BH (EV無し全高1400mm、中華製)を選ぶのが良さそうだ。ベルボンの1ランク上である「UTC-63UAS」のEV無し全高は1326mmしかないので大きく違わない。
尚、全高はメーカー公称値と実測値が異なることがあるので、完全に信用するのは危険。
2本目の三脚
UTC-53UASという三脚で実際満足しているわけだが、私の場合、山に2本の三脚を持って行く必要がある場合がある。
夜の滝や蛍を撮影する場合で、2台のカメラと2本の三脚を持ち込む。そうしないと複数の写真が撮れないのだ。
カメラ2台持ちの場合のリュックはロープロのフリップサイド400AWを主に使っており、
その際のもう一本の三脚は前述のSLIKカーボンスプリント634FAなのだが、
フリップサイド400AWの縦寸法は425mm。一方カーボンスプリント634FAの縮長は565mm。
リュックのサイドにつけると15cmも上にはみ出てしまう。これではなんとも格好悪くて安定しないし、木の枝にも引っかかりやすい。
そこでもう一本縮長の短い似たような三脚が欲しくなった。
これまでの結論で、自分にとって
山用の三脚に最適なスペックは
A) カーボン製22mm径、4段。(もしくはカーボン製26mm径、5段)
B) 雲台反転式で縮長は420mm前後まで
C) 雲台はアルカスイス互換の自由雲台
D) クイックシューサイズは一辺40mm以上
E) 脚ロックはレバー式ではなくナット式(もしくはウルトラロック式)
ということがわかっている
そこで、新たに物色をしていてやっと見つかったのがマンフロットのトラベル三脚、befreeアドバンスシリーズの
MKBFRTC4-BH
(中華製のSIRUI・BENRO・K&F・FotoPro・Leofotoなどには近いものもあるようだが)
MKBFRTC4-BH
MH494-BH
カーボン製22mm、4段、反転式自由雲台、
縮長410mm、
重量は1250g
UTC-53UASよりも80gだけ軽い。
最大耐荷重は8kgという記載(推奨積載質量ではない)
一番細い脚の径は11.2mm。ほぼすべての条件を満たしている。
ある件で、とある人からお祝いを頂くことになって、お祝いは何がいいかと聞かれたので、思わずこの三脚をおねだりしてしまった。
2脚目をまた同じUTC-53UASにしてもつまらないし、イタリア製のこの三脚、見た目が格好良い。
三脚の本体部分の材質はベルボンUTCと同じくマグネシウム製で理想的。
脚の伸縮はナット式。3つのナットを一度に緩めることが出来る仕様だ。
※ メーカーのコピーに「脚ロックをまとめてロック解除し一気に脚を引き出せる」とは書かれているが、「収納時に脚をまとめて一気にロックすることが出来る」とは書かれていないことに注意。この部分はベルボンやスリックの同様のナット式で油断していて壊した経験があるので安心はできない(すぐに治るけど)。昔のナット式のように、締めるときは根元から・緩めるときは先端からという順でひとつずつ回した方が良いと思う。このあたりは慣れたら1-2秒程度しか変わらない。ただしそれでもUTC-53ASのウルトラロック式と比べると伸縮に10秒程度は余計にかかる。
慣れたナット式なので耐久性に不安も無いし、脚の径や段数もカーボンスプリント634FAとほぼ同じなので安定性に不安もない。
※ 後日、UTC-53UASと制振性の比較をしたところ、結果ほぼ同等ではあるものの僅かにUTC-53UASの方が制振性が高かった。
センターポールは丸ではなくオムスビ型で回転しない仕様になっているので、そのあたりはベルボンと比べると便利が良いときもあるが、上下分割式ではないために最低高は410mmとやや高めでローアングル向きではなく、ポールの上下自体もやややり難い。
また、反転の際は一本一本ボタンを押さえながら反転しないといけないので、ベルボンのロータリーハブ式と比べるとちょっと面倒。
縮長を短くしなくていいような時は、反転せずにそのままリュックに取付けることになりそうだ。
便利な点としては吊下げ用のフックが付いていること。風があるとき重りをぶら下げて動かないようにすることが容易だ。
尚この三脚、自分としてはMH494-BHという雲台に一つ困った部分があって、クイックシュー(200PL-PRO)はアルカスイス互換型なのに、雲台本体側がアルカスイス互換型となっていない。
つまりこのクイックシューを付けたカメラはUTC-53UAS等のアルカスイス互換の別の雲台に取り付けられるけれど、逆にこの200PL-PRO以外のアルカスイス互換のクイックシューはこのMH494-BHという雲台に取り付けられない。
そうなると複数のカメラを使う場合はちょっと便利が悪いし、先に買ったアルカスイス互換のL型ブラケットが使用できなくなる。
というわけで、このMH494-BH雲台のシュー取付部をアルカスイス互換化して現在使用している。費用は1400円。
そちらの記事は「
マンフロットbefree三脚をアルカスイス互換化」を参考に
|
ベルボン
UTC-53UAS |
マンフロット
MKBFRTC4-BH |
(参考)スリック
カーボンスプリント
634FA改 |
全高 ※1 |
1432(1505)mm |
1500(1500)mm |
1672(1707)mm |
全高(EV無し) |
1292(1292)mm |
1270(1270)mm |
1388(1407)mm |
最低高 |
288mm |
410mm |
198mm |
縮長 |
350mm |
410mm |
545(565)mm |
縮長(反転なし) |
500mm |
520mm |
- |
収納時の直径 |
98mm |
100mm |
80mm |
脚材質 |
カーボン |
カーボン |
カーボン |
段数 |
5段 |
4段 |
4段 |
脚径(1段目) |
26.2mm |
21.7mm |
22mm |
(2段目) |
22.4mm |
18.2mm |
19mm |
(3段目) |
18.6mm |
14.7mm |
16mm |
(4段目) |
14.8mm |
11.2mm |
13mm |
(5段目) |
11.0mm |
- |
- |
脚ロック方式 |
ウルトラロック式 |
ナット式 |
ナット式 |
脚反転ロック解除 |
ロータリーハブ式 |
ボタン式 |
- |
本体材質 |
マグネシウム |
マグネシウム |
|
質量 |
1330g |
1250g |
1300g |
脚最大耐荷重 |
12kg
(推奨積載荷重3.5kg) |
8kg |
(最大搭載重量3kg) |
雲台取付ネジ |
UNC1/4(細ネジ) |
UNC3/8(太ネジ) |
UNC3/8(太ネジ) |
吊下げ用フック |
× |
○ |
× |
自由雲台 |
QHD-S5AS |
MH494-BH |
SBH-280E BK |
アルカスイス互換 |
○ |
× |
× |
ボール、トルク調整 |
△ |
○ |
× |
水平パン独立つまみ |
○ |
○ |
× |
ベース側直径 |
37mm |
40mm |
45mm |
材質 |
アルミニウム |
アルミニウム |
|
最大耐荷重 |
(推奨積載質量4kg) |
8kg |
(最大搭載重量5kg) |
質量 |
318g |
330g |
360g |
クイックシュー |
QB-6AS |
200PL-PRO |
スプリントPRO3way用 |
シューサイズ |
11x52x44mm |
10x53x42mm |
12x50x40mm |
シューAS互換 |
○ |
○ |
× |
取付ネジつまみ |
○ |
○ |
○ |
|
|
|
|
脚伸縮のし易さ |
◎ |
○ |
○ |
脚反転のし易さ |
○ |
△ |
- |
エレベーター上下のし易さ |
○ |
△ |
◎ |
振動収束時間 ※2 |
1.2秒 |
1.4秒 |
2.0秒 ※3 |
安定感 |
○ |
○ |
○ |
※1 クイックシュー上面までの実測値。( )内は公称値。センターポール上限はポール下端が脚部に入り込まない位置を限度とした
※2 脚を全部伸ばしEV最下端の状態で、EF70-200mmF4LIS付きのEOS-Rを取付け、カメラのシャッターボタン脇を指で叩いた時の平均振動収束時間
※3 クイックシュー上面高さが1290mmとなるよう一番下側の細い脚を長さを調節し、他とほぼ同条件に揃えてから計測したもの。やや劣る結果となった
縮長比較
2019年現在ではこのマンフロットMKBFRTC4-BHという三脚と前述のベルボンUTC-53UASという三脚の2つが山用としてのベスト三脚。
マンフロットの方が僅かに軽量ではあるが、使い勝手の面から現在はベルボンの方を良く利用している。
今回これで全部で4つのアルカスイス互換の雲台を購入したことになったのだが、クイックシューについては70Dを含めた3台のカメラとEF400の三脚座の計4か所にその4つのクイックシューをつけっぱなしの状態で現在は推移している。
これで月虹撮影も少しは楽になるだろう。
ところで直性関係ないけれど
耐荷重とか積載質量とかメーカーによっていろいろな表記があるなかで、安定性の目安は何にしていいものかよくわからないものだ。
SLIK・・・・・・・・最大搭載質量
ベルボン・・・・・推奨積載質量
マンフロット・・・最大耐荷重
GITZO・・・・・・・最大耐荷重
この数値を出す基準は各メーカーが各々決めたものだから、同じものでもメーカーによって変わってくる。
昔はどんな三脚を使っているかでその人の腕がわかるなんて言われたものだけれど、
正直なところ、風が無いという条件で通常高さサイズの三脚ならば、カーボン22mmφ以上のものなら、よほどの長いレンズを使わない限りはまず大丈夫と考えていても良さそうな気がしている。
32mm3段のカーボン三脚だってカメラに少し手を触れただけで揺れるのはすぐ目で確認できるし、
以前のテストでも「一眼レフ&望遠レンズ」だと結局どの三脚もミラーアップ必須という結果だった。
一方で見た目では頑丈そうな25mmφでも、アルミ製の三脚では現実的にまだ制振性に不安が残るというのが私の実感。
良く三脚の素材の説明で「カーボン製だとその分軽くなります」といったものがあるけれど、それは三脚のサイズを含めてのお話。同じパイプ径でのお話ではない。
正直なところ写真の出来にこだわる人には、まずその三脚がカーボン製かどうかを確認して、その後にどのパイプ径を選ぶのかという順に考えられることをおススメしたい。
値段は高くなるけどね・・・
さて、山用の軽量三脚だけでスプリントPROから数えてもう7本目。全部合わせるともう11本目だ。
そろそろ三脚沼ももう終わりにしたいと思っているところだけど、おさまるものかどうか・・・