三脚の実力チェック      本当に軽い三脚はダメなのか?               

 
 滝を撮影する際は山歩きとセットになることが多い。
特に長距離を歩くときやハードな山登りが伴う際、持ち歩く機材の重さは少しでも軽くしたいところ。
機材の中でも三脚の重さは特に大きい比率を占めてくる。
これまで僕の場合三脚は「HAKUBA HG-504MX」を持ち歩いてきたのだが、この重さは約1.8kgあり(これでも軽い方だが)カメラやレンズよりも重い状態。
このたび重さが約1kgの「SLIK スプリントPRO 3WAY」という三脚を買った。
そこで実際にどれだけ三脚によって写真が影響されるものなのかチェックしてみることにした。

 
 
テストに使用した三脚  HAKUBA HG-504MX(1.8kg、4段)
 SLIK スプリントPRO 3WAY(1kg、4段)
使用カメラ・レンズ   EOS Kiss デジタルN + SIGMA18-200mm F3.5-6.3
設置方法   三脚は座布団の上に設置、エレベーター・ストーンバッグは不使用
撮影データ  200mm、F8、撮影距離2m、AF中央1点、1ショット、リモコン使用
サンプルデータ  JPEGラージで撮影したものの中央部を等倍トリミング

撮影イメージ

 
1.横位置(通常)、ミラーアップなし
  1/2sec
ISO100
1/4sec
ISO200
1/8sec
ISO400
1/15sec
ISO800
1/30sec
ISO1600
HG-504MX
4段フル
スプリントPRO 3WAY
4段フル
スプリントPRO 3WAY
3段



2.横位置(通常)、ミラーアップ撮影
1/2sec
ISO100
1/4sec
ISO200
1/8sec
ISO400
1/15sec
ISO800
1/30sec
ISO1600
HG-504MX
4段フル
スプリントPRO 3WAY
4段フル
スプリントPRO 3WAY
3段



3.縦位置、ミラーアップなし
1/2sec
ISO100
1/4sec
ISO200
1/8sec
ISO400
1/15sec
ISO800
1/30sec
ISO1600
HG-504MX
4段フル
スプリントPRO 3WAY
4段フル
スプリントPRO 3WAY
3段




4.縦位置、ミラーアップ撮影
1/2sec
ISO100
1/4sec
ISO200
1/8sec
ISO400
1/15sec
ISO800
1/30sec
ISO1600
HG-504MX
4段フル
スプリントPRO 3WAY
4段フル
スプリントPRO 3WAY
3段


結果
 
   風のない状態で滝を撮影することを想定してのテストを行った。
三脚の下に座布団を敷いてみたのは枯葉や草の上に三脚を設置することが多いからである。

1/2secから1/30secというシャッタースピードでは想像通りHG-504MXの脚を4段フルに伸ばした状態ととスプリントPRO 3WAYの一番下の脚だけを出さない状態とでほぼ同等の実力となった。
軽い三脚でも高さを制限すれば重い三脚と充分同等に使用できるということだ。
HG-504MX(≒NeoCarmagne540)を4段伸ばした時の高さはエレベーターを使用せずにほぼ女性の目の高さくらい。スプリントPRO 3WAYも同じくらいだから、3段だけ伸ばした状態だと30cmほど低くなるので、すこし腰をかがめて撮影しないといけない。

意外だったのはミラーアップ撮影した場合の方がぶれているということ。
このカメラとレンズの組み合わせでスローシャッターを使用する場合、シャッターの振動の方がぶれへの影響が大きいということなのか、どうもこのあたり明確ではない。

一応の目安としては1/15secや1/30secあたりのシャッタースピードの場合に特にぶれやすいということがわかったので、スプリントPRO 3WAYを滝撮影に持って行く場合

 1.ミラーアップ撮影はしない
 2.できるだけ一番下の細い部分は伸ばさず、3段だけ使用して撮影する。
 3.スローでのシャッタースピードは1/15secより極力長くする。
 4.4段フルに伸ばして撮影しないといけないときは極力シャッタースピードを1/2sec以上にする。
 5.風があるときはストーンバッグなどを利用して錘を付ける。

ということになるかと思う。

ただし今回のテストは安定感や操作性は対象にしていないので、重い三脚は不要という意味ではないのでご注意を


 


    

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