蜻蛉の滝
蜻蛉(せいれい)とはトンボのことである。
二十一代雄略天皇がこの地に行幸の際、狩人に命じて獣を馳り、自ら射ようとしたとき
突然大きな虻(アブ)が飛んできて、天皇の臂(ひじ)に喰いついた。ところが、何処から
ともなく蜻蛉(トンボ)が現われその虻を噛み殺したので、天皇が大いにほめたたえ
これより、この地を蜻蛉野(あきつの)と呼ぶことになった。
蜻蛉の名にちなんで、この滝を蜻蛉の滝と呼んでいる。
高さ約五十メートル。飛沫は太陽に映じて常に虹をつくっていることから、この付近は
一名虹光(にじっこう)といわれている。
蜻蛉の滝は古く万葉集にも記述されており、松尾芭蕉、本居宣長など著名人が多く
訪れている。 川上村 |