奈良の滝へ
ナル谷大滝ツキ谷大滝千尋の滝不動滝隠れ滝不動七重の滝大曲滝御船の滝蜻蛉の滝


10月の3連休を利用して奈良への滝見行。
その中日一日で奈良南部の滝を見れるだけ見ようという計画を建てた。
初日の夜大阪をスタートし、約3時間で奈良県南部の下北山スポーツ公園へ到着。
ここで車中泊して夜明けと同時に滝見をしながら大阪方面へ北上する計画だ。

奈良県の南部には実にビッグな滝がたくさんあるのだが、実はさほど知られていない。
日本の滝百選に選ばれている滝が4つあり、その陰に隠れている。
・落差250mもある大台ケ原の「中の滝」。
・水量豊かで迫力のある「不動七重の滝」。
・日本の滝百選の中で最難関といわれる「双門の滝」。
・小ぶりだが水量豊かな「笹の滝」。
これがその4つの百選滝だ。

僕はこれまで「双門の滝」以外はすで訪れたことがある。しかし双門は徒歩4時間半という難関。
今回は未訪の滝をメインに下北山村から169号線を北上するルート上にある下北山村・上北山村・川上村の3村の比較的アクセスの容易な滝を出来るだけたくさん訪れることにした。


駐車場で車中泊していると、朝6時前からだんだん周りがあわただしくなってきた。周りにも僕と同様な前夜から車の中で寝ている人が何人もいたのだが、一番最初に起きて動き始めたのが釣りをする人たち。竿を準備している。ここはブラックバスの釣り場がある。どうも大台ケ原へ向かう人たちもいるようだ。
僕も車のライトが不要になる6時過ぎには出発することにした。



6:15分、ここは池原ダム、山の上に朝日が差してきた。ここから国道425号を東に走る。
右奥に見えるのが備後橋
この備後橋を渡らずに、手前を備後谷の方に進む





ナル谷大滝

               写真をクリックすると地図を表示します(以下省略)

備後橋から川沿いに尾鷲に向かう道を進むと、川向こうに落差100mのビッグな滝に出会うことが出来る。
これがナル谷大滝。
気をつけていないと通り過ぎてしまいそうで、滝が見えるのはほんの僅かの木と木の間だ。
ただ、車の窓を開けて走っていると水の音で気付くことができる。
100mの落差があるというのに、看板も駐車スペースもない。
やむを得ず車を道路の端に寄せて停めて、三脚を構えた。

水量豊かな2段の滝で、川向こうから落ちる姿は兵庫の百選滝である原不動滝をすこし大きくしたイメージだ。
ここからしか見れず、滝に近づけないというのは非常に残念。
滝は南西向きでちょうど谷の手前側だけ朝日が差していてとても写真が撮りにくかった。
夕方なら奇麗に見えそうで、見下ろす滝だからうまくすれば虹が見えるかもしれないと思う。

あとから地図を見てみると、このあたりは下にある川が県境で車を停めているところは三重県側。三重県から奈良県の滝を見ていることになる。知らないうちに三重県に入っていたようだ。

備後橋





ツキ谷大滝


ナル谷大滝から国道425号線までまで戻り、備後橋を渡って今度は国道425を尾鷲方面に進むと1kmほどで左手に大きな滝がダム湖に落ちているのが見える。
ツキ谷大滝。落差60mだ。
ここはナル谷大滝以上の水量があり、国道に掛かった端の真下が滝の落口となっている。
国道道路脇からの撮影






千尋の滝


ツキ谷大滝のある橋の手前の道路脇に車を寄せて停め、この谷を登っていくとこの千尋の滝がある。
橋のそばにある小屋の裏手から一旦山へ10mほどあがり、勾配およそ45度の斜面にある獣道を川沿いに進めばおよそ400m程度で到着するが、ちゃんとした道ではないのでトレッキングシューズ+軍手で行ったほうが良い。
滑ったら川に落ちることになる。
時間は15分くらいかかったが、滝が見えたときはほんとに感動した。
2段で落差およそ100m。
凄い水量で水煙が谷中に漂っている。
しばらく見とれてしまったが、こんな素晴らしい滝に遊歩道も看板も駐車場も何も無いなんて中国地方では絶対考えられない。間違いなく100選クラスの滝だ。というか中国地方のどの滝よりも素晴らしいと感じた。

朝日が上段に差してきて、写真は露出がうまく行かない。そうこうしてるうちに、気がつくとこんなに離れているのにレンズに水滴が一杯付いている。
正面に回って滝を眺めたが、カメラを持っていくことさえためらわれた。
この滝は南西向きで昼すぎになれば太陽が滝全体に差しておそらく最高の姿を見せることだろうと思う。
この滝は今回の奈良行きで最高の収穫だった。






不動滝・銚子滝


ツキ谷大滝からさらに国道425号を約6km尾鷲方面に進むと不動橋に着く。
そこに見えるのが不動滝(落差40m)と上に見えるのが銚子滝(落差50m)。
普段は水量が乏しいらしいが、今回美しい姿を見せてくれた。
ここも看板もなく道端に車を停めての撮影。
橋の上からも撮影したが、強風のためあやうく三脚が倒れそうになった。
とりあえずレンズの入ったバッグを三脚に掛けてしのぐことにする。
滝もそのせいで暴れるのが面白い。
なお、銚子滝の左上方面にも無名滝が見える。






隠れ滝


不動滝からさらに国道425号を約3km尾鷲方面に進むと右手に小さな谷がある。
その谷を岩伝いに50mほど登ると隠れ滝を見ることができる。
落差およそ100mの壮大な滝だ。
今回見た滝の中で一番落差があるように感じた。
名前の通り国道からは見ることが出来ないが、僅かに進むだけでこれだけの滝を見ることができるのだが、ここも駐車場が無いので道路脇に車を停めて歩くことになる。
この滝も間違いなく百選レベルだが、おそらく奈良の人でもこの滝を見たことのある人は少ないのではないだろうか。
このあたりはあまりに滝が多いので、もしかすると地元の人は感動が無いのかもしれないと感じた。

水量は千尋の滝と比べると劣るが、水はビックリするぐらい奇麗だ。
滝壺がまた変わっていて、奇麗な丸い穴が開いているのにそこにはほとんど水が落ちていない。
とても不思議な光景だった。
この滝もしばらく見とれた。
写真の方は強風のためスローシャッターを切ろうとすると木が揺れてブレブレになるが、それもまたいいか。

帰ろうとした時、ご夫婦が登ってこられているのに遭遇。この日初めて滝で人に会うことになった。
京都から来られてる滝好きのご夫婦で、本を読んで調べてこられたのだそうだ。
このお二人には次の不動七重でもまた偶然再会してお話をしたが、こういったところで見知らぬ方と知り合いになり、滝の話をするのは楽しいものだ。






不動七重の滝


隠れ滝から下北山村に戻り、前鬼川の不動七重の滝へ行く。
ここは今回行った唯一の百選滝だ。
道路標識こそ無いが、滝が見える展望所はさすがに看板があり、駐車場は無いものの道が広くなっていて数台車が停められる状態になっている。
滝下へ行く遊歩道は吊橋が流れているために通行止めの状態。自力で川を渡れば行ける様だが、今回のような水量が多い日は危ないだろう。

この滝の展望所に到着した時は12時をまわって1時に近い頃だったが、偶然虹を見ることが出来た。
これだけ離れた距離で虹が見れたというのは幸運と言うほかない。
さすがに日本の滝百選だけあって見事な水量で、絶えず水煙が上がっている。
見物人も多く10名近くいた。三脚を置く人も僕以外に2名。

この滝へくるのはほぼ10年ぶりで2度目なのだが、その時に立派なカメラを持って写真を撮っているおじさんが横にいて、「滝はどのくらいのシャッタースピードがいいと思うかな?」と聞かれ、僕がわからないと言ったら、「滝は1/8秒で撮るのが一番いいと思う」と言われていたのを今でも思い出す。
当時写真のことをほとんど知らない僕に1/8secという数字はとても印象的だった。

上記のように隠れ滝で出会った京都のご夫婦に再会したのだが、このご夫婦は千尋の滝には行かれなかったらしく、場所を説明しておいた。あれからちゃんと無事にいけただろうか・・・・
一人で旅をしていると、こういったところで出会う滝仲間には自然に声をかけたくなる。ここではいろんな方とお話が出来た。VRレンズで手持ちで写真を撮っておられる人もいた(^^;;

この滝の落差は7段合計で100m。水量が多いのがやっぱり素晴らしい。






大曲滝


不動七重の滝から国道169号線へ戻り北上。
大台ケ原へ行きたい気持ちを抑え新伯母峰トンネルを越える。
そこから程なくループ橋があるが、ちょうどそのループ橋の真正面に大曲滝はある。
実は前日の夜ここを通りかかったときに、いきなり滝が橋の横に落ちていることに気付き、車を止めて撮影をした。
そのときは夜中の12時頃ということもあり、ループ橋の上に三脚を構えて撮影するのは闇と強風とスピードを上げて通り過ぎる車の恐怖との戦いだった。
この日はあえて旧道を通り、谷を歩いてループ橋に近付いてみた。
結局遠望は出来ず、そばまで近付かないと滝を見ることは出来ない。
しかしこの滝は離れて見ると滝の中央を橋が横断していて、全くもってもったいない状態だ。
滝が多すぎる村にはこんなことはなんでもないのかもしれないが・・・
落差は30m。






御船の滝・岩戸の滝


大曲滝から国道169号を北へ6〜7km進み下多古あたりを右折、井光方面にさらに6km。
アスファルトがなくなって少し進むと右手に駐車場があり、そこから徒歩5分で「御船の滝」に到着。
落差は40mで今回行った中では比較的小ぶりな滝だ。
滝壺周辺に大版カメラを持った団体さんがいて、写真家に人気が有る滝であることをうかがわせる。
下部の滝の流れがとても美しく、水の流れの中に柱状節理が浮かぶ姿はまるで五百羅漢のようにも見えた。
後からわかったが、ここは氷瀑で有名なところらしい。

また、この滝の下流には岩戸の滝(落差8m)がある。
ここは渓谷の緑の中に自然にある滝という趣で、紅葉と一緒に映える滝というイメージを持った。


御船の滝

岩戸の滝





蜻蛉の滝


国道169号をさらに北上、吉野山の麓に蜻蛉の滝(落差50m)はある。実はここは2度目だ。
時間が夕方の5時近くなっていたために、薄暗くなっていたので大急ぎで撮影したが、国道から近いこともあるのか展望所には人がまだまばらにいた。

ここはちゃんと看板もあり、遊歩道がちゃんと整備されている奈良ではまれな滝で、看板にはこう書いてある。
蜻蛉の滝
 蜻蛉(せいれい)とはトンボのことである。
二十一代雄略天皇がこの地に行幸の際、狩人に命じて獣を馳り、自ら射ようとしたとき
突然大きな虻(アブ)が飛んできて、天皇の臂(ひじ)に喰いついた。ところが、何処から
ともなく蜻蛉(トンボ)が現われその虻を噛み殺したので、天皇が大いにほめたたえ
これより、この地を蜻蛉野(あきつの)と呼ぶことになった。
 蜻蛉の名にちなんで、この滝を蜻蛉の滝と呼んでいる。
 高さ約五十メートル。飛沫は太陽に映じて常に虹をつくっていることから、この付近は
一名虹光(にじっこう)といわれている。
 蜻蛉の滝は古く万葉集にも記述されており、松尾芭蕉、本居宣長など著名人が多く
訪れている。                          川上村

滝の幅より滝壷の幅のほうが狭く、その滝壷が印象的。こういったパターンは大山の鱒返しの滝ぐらいしか思い出せない。




    
 

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