北海道の滝めぐり 1
飛龍賀老の滝インクラの滝社台の滝清流の滝


4泊5日の北海道の滝めぐり
西は飛龍賀老の滝から東はオシンコシンの滝まで
初日は移動日として千歳空港から北海道の西の果ての島牧村の千走川温泉まで移動し、翌日から東の知床に向けて滝めぐりを開始する計画。

その初日の千走川温泉だが、海岸からおよそ6km。周りに家も何もない道をひたすら進むとポツンと宿が一軒だけある。
部屋に入ってみると、テレビは無い・エアコンは無い・トイレは共同・プレハブのような作り・携帯電話は繋がらない・布団は自分で敷けでこりゃあえらいところの温泉に来たなぁという感じだった。
これで1万円オーバーはどうかと思ったら、食事が凄かった。
アワビ・ホタテ・サザエの生きたものがそのまま出てきてそれを鉄板の上で焼く。貝が苦しがってウニョウニョ動く。
さらに魚に毛ガニは半杯・・・・毛ガニに蟹酢が付いてないと思って聞いたらこのあたりでは蟹酢は使わないのだそうだ。しかし塩味で食べる毛ガニも絶品。ただこれらは料理というのかどうか・・・(^^;;
風呂はかけ流しの露天風呂。カルシウム・ナトリウムなど豊富に含まれている源泉に水を加えて温度を下げそのまま流している。湯が流れる通り道にはカルシウムなどの堆積物がたまっている。
その湯は風呂の外の藪(山の前)に流れていくのだが、柵もなにもない。山から熊や鹿やキツネがこっちを見てるんじゃないかという気になった。もしかしたら昼間は動物が温泉に入りに来るんじゃないかな(^^;;
まぁともかく超ワイルドな温泉で、今回泊まった宿の中では一番印象に残った。


翌日、その滝めぐり1日目は朝6時スタート。飛龍賀老の滝からインクラの滝・社台の滝・白老の滝・白扇の滝と行き、夜には札幌に入るつもりだ。
ただし社台の滝へは行けたら行くというあいまいなものだった。





飛龍賀老の滝

        (画像をクリックすると地図が表示されます)

日本の滝百選、飛龍賀老の滝の駐車場へついたのは朝の6時半。天気は快晴。
駐車場へたどり着く前にキタキツネの親子が道に出てきて挨拶してくれた。
周りではテントがいくつか設営されていてまだ寝てる人がいるようだが外には人影はない。
静かに滝を独占しに出発したいところだが、ここは熊がよく出没するらしい。
寝てる人には申し訳ないがリュックに熊除けの鈴をつけて騒がしく歩き始めた。
滝まではおよそ徒歩20分で途中から急勾配を降りていくことになる。
斜面を降りたあたりで遊歩道が滝から遠ざかっていくのでどうしたのかと思っていたら、川沿いに展望台なるものがあったので少し驚いた。ここからしか見えないらしい。残念ながら近くには行けないようだ。
滝はさすがに凄い水量で水飛沫日本一と言われるだけのことはある。
ちょうど東向きの滝なので、時間さえ良ければ壮大な虹が見えるはずなのだが、朝早すぎて見ることが出来ない。せめて9時過ぎなら良さそうだが、先を急ぐ旅でこの日は北海道百選最難関のインクラの滝に行かなきゃいけないのでやむを得ず断念。いつかはここの日本一の虹を見てみたいものだ。

帰りがけに遊歩道を歩いていたら黒いカタツムリに遭遇。こんなの産まれてはじめて見た。
ふと後ろを振り返ると滝の下流に虹がかかっている。なんと滝から100m近く離れているのにこのでかい虹がみれるとはなんという凄さだ。

落差70m、幅35m。

千走川温泉 泉質 駐車場 熊注意
黒いカタツムリ 虹! 虹! 案内板






インクラの滝 


日本の滝百選、インクラの滝は白老町にあるが、場所がわかり辛い。社台駅から北に向かい舗装されてない道を7kmほど道なりに進むと駐車場に到着。そこにインクラの滝展望台があるが滝は見えない(^^;;
そこからは通行止めになっている道(踏み跡)を自己責任で川沿いに遡行して進むことになる。
ここへ来るためにわざわざ北海道までトレッキングシューズと熊鈴付きのリュックを持って来たようなもんだった。
日曜日の昼前だったせいか既に駐車場には車が2台。こちらが準備している間にさらに2台の車がやってきた。
みんな準備を整えて川を遡行していく。この分なら熊の心配は全くしなくてすみそうだ。
実際に歩いてみると、道がわかりにくいところはほとんど無く、川沿いの遡行は急な上り下りも無く快適でたった30分で滝までたどり着いた。軽いアスレチックみたいな感じ
先客が5名程度。ちょっと拍子抜け^^; でもあまり観光化されていないのがいい。

インクラの滝は岩肌が個性的で裸の断崖といった趣。
インクラの名前の由来はインクラインがあったことからのようだが、どうせならアイヌ語であって欲しい気がする(^^;;
落差46m。水は岩肌に触れずに一気に落ちる。
左岸のガレ場を登り横からも撮影。この滝は東南向きなのでもっと早く来ておればここでも虹が見えたはず。
気持ちが良かったので、斜面の上で持ってきた昼食を食べてから引き返すことにした。
この滝、結構僕のお気に入りの滝の一つとなった。

案内板 案内板 駐車場 ここから入る この川沿いを歩く 水がきれいだ





社台の滝


社台滝は悪魔の顔を持つ滝とも言われ、先日の滝通選手権でも紹介された滝だ。
落差100m幅100mの巨瀑なのであるが、アクセスが難しいために普通の人はなかなかいくことができない。
本来はインクラの滝からさらに林道を進み、林道終点から約4km道なき道を遡行していくことになる。
しかしこのルートは時間の関係でとても今回の旅行ではチャレンジできないので、林道経由で社台の滝上の見晴台を目指してみることにした。

予めmapionの地図をプリントアウトしてきていた僕はカーナビに場所をセット。インクラの滝から社台駅方面に引き返したところに社台滝へ向かう林道の入口がある。
この林道入口にはゲートがある。もしこのゲートが開いていなかったら白扇の滝へ急ぐ予定にしていたのだが、往路開いていることは確認済み。
車の底を打たない様に慎重に運転する。せいぜい時速15〜20kmしか出せない。
レンタカーはFFだが、こんな道だと知ってたら4WDを借りとけば良かったと後悔した。
道の幅は車1台分プラスアルファしかないのでもしも対向車が来たらどれだけ下がらないといけないかわからない。もしも氷ノ山の逆水の滝への林道の経験が無かったら僕はあきらめて引き返したことだろうと思う。
そんな道をどんどん進む。分岐は何箇所もあるが、カーナビのおかげで間違うことも無い。
最後の分岐を過ぎたところで道がさらに狭くなり下り坂となった。
すると目の前の道路に水が流れていてぬかるみが数m・・・
突破して降りるのはいいが復路登ってこれなかったら帰れなくなる。4WDなら・・・
意を決して(無謀にも)ぬかるみを越えて少し進むと、下草の生えた広い場所があり道が行き止まりとなった。
ここまで1時間弱、一台の車ともすれ違わなかったのが幸い。

その行き止まりに車を停めると立派な角を持った男鹿がこちらを見ていた。車の扉をあけようとしたら跳ねてすぐ見えなくなった。考えてみるとここはまさに熊の巣窟。鹿がいるのは不自然ではない。クラクションを一度鳴らし人の存在を熊にアピールする。
TVチャンピオンで木に熊の爪あとが残っていたのを思い出す。

鈴をつけて熊に気をつけながらそこから少し歩くと見晴台に到着。上の写真の社台の滝を見ることが出来た。
悪魔の横顔を見ることが出来たのは今回の滝めぐりでは一番の収穫かもしれない。
黒い岩肌の上を這う様に水が落ちていく。
感動した。

帰りは同じ道を帰るしかないが、問題は例のぬかるみ。これだけは上手くクリアしないと遭難してしまう。いつ人が来るかもわからないところだし、もちろん携帯は圏外、熊との遭遇を承知で数時間かけて歩いて降りるしかなくなってしまう。
ぬかるみの手前で車を加速し一気にクリア。ハンドルをとられ、あと少しで失速してしまうところだったが、なんとかコースアウトしなくてもすんだ。
ドキドキした …o(;-_-;)o
今回の旅で一番緊張した一瞬だったかも

男鹿の足跡 社台の滝





清流の滝


社台の滝に寄ったものだから予定は大幅に遅れ、あわてて支笏湖へ向かう。
その途中にある(地図にある)白老の滝へ寄ろうとしたが場所がわからない。
道路脇に落ちる滝を発見して急遽写真を撮ったのがこの滝。あとからNETで調べて清流の滝という名前であることがわかった。
ということで写真は僅か1枚のみ。


この日本当はどうしても行ってみたいところがあった。それはオコタンペ湖。支笏湖の西、恵庭岳のすぐ西側になる。
北海道三大秘湖の一つ。後で行くオンネトーもその一つ。
その為に三階滝も美笛の滝もパス。先を急いだのだが、この時期北海道は5時には日が沈み5時半には暗くなる。
残念ながらオコタンペ湖に着いた時は既に5時半、暗くて肉眼でこの湖を見ることはできなかった。こんなことなら三階滝へ再訪した方が良かったと悔やんでもしかたない。
とりあえず暗い中でも写真を1枚撮る。

オコタンペ湖

その後は一目散に札幌へ、支笏湖から札幌は意外に近く1時間ほど。
五丈原で味噌ラーメンを食べ、ホテルに入る。
ついでにJRタワーで夜景を見たあとに、定番のウニイクラ丼を一杯。
本当に忙しい一日だった。

五丈原 JRタワーから
南側
JRタワーから
北側
三色丼


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